月見だんごの供え方・並べ方

お月見の背景

 

 

月見にまつわるものごとには興味深い意味があります。お月見をするようになった背景には、月の満ち欠けが暮らしや農作業に深くかかわっていたことがあげられます。欠けては満つる姿から、農作物の収穫やものごとの結実を感謝する日となり、生命の満ち欠けの連想から、生命を繋いでくださった祖霊を偲ぶ日にもなったのです。

 

 

収穫したものに対しては「おかげさまで今年も無事に収穫ができました」、これから収穫するものに対しては「どうぞ豊作でありますように」、そして「今、私たちの命が今あるのはご先祖様のおかげです」と月を拝んで私たちを陰で支えてくださるものに感謝し、祈りを捧げるようになったのです。

 

 

また、日本では月の模様を「うさぎが餅をついている」ととらえますが、月うさぎは慈悲の心の象徴なので、こちらも知っておくと月を見る目が変わると思います。

 

 

※月うさぎについて、詳しくはこちらをご覧ください。⇒月の模様 月うさぎが海を越えたら…。もちろん、月をめでるのは風流なこと。「花鳥風月」「雪月花」というように、月は風雅の対象としてなくてはならないもので、たとえ天気が悪くても、自然のまま受け入れました。雲などで中秋の名月が隠れて見えないことを「無月(むげつ)」、雨が降ると「雨月(うげつ)」と呼んで、それも風情ととらえます。

 

 

※月の表現についてはこちらをご覧ください。⇒月の名前~満ち欠けと風流な呼び名。さらに、十五夜だけではなく、十三夜(旧暦9月13日)、十日夜(旧暦10月10日)の月見をする風習があり、月に寄せる思いの深さを感じることができます。

 

 

※十三夜、十五夜について、詳しくはこちらをご覧ください。⇒十五夜、十三夜、十日夜の3月見とは?